PS4でLarrabee話続編

 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0305/kaigai493.htm


 しかし、Larrabeeのこのアプローチには、現状ではまだトレードオフがあると
 推定される。それは、パフォーマンス/消費電力だ。Larrabeeは、CPUとしては
 極めて高いパフォーマンス/消費電力を達成する可能性が高いが、GPUと既存の
 グラフィックス処理でのパフォーマンス/消費電力を競った場合は疑問符がつく。
 Larrabeeの柔軟性は、グラフィックス処理の電力消費を押し上げてしまう可能性が
 あるからだ。
 んー、つても現状もPS3で高品質なグラフィックを作り出してるベンダは
 Cellでグラフィックエンジン回してるじゃないスカ。
 ポリフォ、Guerrilla、Insomniac主にSCE系セカンドですね。
 今更な気がする。確かに"全てを"ソフトでやるとまた桁が違うのかも
 しれませんが・・。

 グラフィックス以外の部分に目を向けても、Larrabeeには疑問がつきまとう。
 ゲーム機のプロセッサをLarrabee一本に絞り、LarrabeeのCPUコアをゲーム機の
 メインCPUとして使う場合、単体プロセッサのシングルスレッドの実行性能が
 問題になるからだ。
 
 ゲームプログラム本体のコードは、OSのコードと同じように、整数演算中心で
 小さな範囲での並列しかできず、基本的には逐次実行しなければならない
 コードがほとんどだ。
 この辺は、世代が進めば完全に均一でないx86コアの組み合わせとかが
 出てきて解決出来ると思うんですがね・・・。

 おそらく、その時になれば、大型の汎用コアと、データ演算に特化したコアを
 組み合わせた、ヘテロジニアス(Heterogeneous:異種混合)型マルチコア構成も
 出てくるだろう。しかし、最初のLarrabeeは、Larrabee以外に独立した大きな
 汎用CPUを持つ、システムレベルでのヘテロジニアス構成を前提としているよう
 に見える。
 書いてありました、全部読んでから書けってことですね、てへ。

 LarrabeeのベースにAtomを使ったらどうか、という声は、実はCPU業界の中でよく
 聞く。最近だけでも数人から同じ意見を聞き、そのうち1人はIntelの技術スタッフ
 だった。In-Order実行2命令発行のコアなら、Bonnell(Atom)コアをベースにした方が
 いいと考えるのは、CPUについて知っている人間なら誰でも同じようだ。
 ダイサイズ的に折り合いがつけばこれも出てくるかもね。
 ポラックの法則に従って出てきたのがAtomなわけだし。

 本来のSCEは、ここで、Cell B.E.にはこんな未来があると、ビジョンを広げて、
 デベロッパを惹きつけるテクニックがあった。デベロッパは、半ばウソだろうと
 思いながらも、引っ張られて難しいハードにチャレンジして行った(PS2の時が
 そうだった)。しかし、今のSCEはヴィジョンを提示するのがあまり上手くない。
 久夛良木健氏のように、そうした役回りの人物がいなくなってしまったためだ。
 SCEは、これからもハードウェアアーキテクチャの決定で迷うことになるだろう。
 トップが営業出身だしね。


 まだまだ不透明だけど、なかなか読ませる内容でちた。〆の辺りが特に。