日本はケータイを舐めている?

 http://shosekon.jugem.jp/?eid=120
 というより「auが」という感じの内容。


 この方の主張は概ねココ


 「スマートフォンが本来兼ね備えるべき機能」、それは高画質なカメラを
 搭載することでも、おサイフケータイを搭載することでも、ましてや
 ワンセグを高画質で観られることでもない、と思います。
 それは、高速なCPUを採用しつつOSのチューニングをして快適な動作速度を
 実現することとか、高精細で明るく且つ省電力なディスプレイを装備することとか、
 アプリケーションによる機能追加がしやすいようユーザーが利用できる
 内蔵ストレージを出来るだけ多く確保することとか、大容量通信を絶えず行なう
 ことを見越して少しでも大容量のバッテリーを装備することとか、
 そういった方向での機能強化に他なりません。
 個人的には賛同したいのですが、今ガラケーを使ってる大多数の携帯ユーザーが
 コレに同意するかは首を傾げます。
 この辺は実際に数字を出さないことには主観バトルになってしまって、結論らしい
 結論が出ないのですが、
 「〜が〜より〜はず」という主張をする場合は、ソレらしい数字を少しは出す必要が
 あるように思います。
 例えば、おサイフの利用率であったり、ケータイ購入理由のアンケート数値であったり。


 まず1発ググって見るとこんなのが引っ掛かりました。
 http://www.garbagenews.net/archives/1358693.html
 おサイフケータイ利用率は2010年4月度実績で33%。・・・これまた微妙な。ただ明らかに
 「少なくはない」利用率ですよね。ちょっと気になるのは女性の利用率。au客層的には
 「アレ?」っという気にはなりますが(笑


 では次にケータイの購入動機など
 http://kakaku.com/research/report/039/p04.html?lid=research_navi_bottom_039_01
 これも1年前の数字ですが利用している・したい機能については・・・カメラ・・ワンセグ・・赤外線。
 へ、へぇ・・・。
 購入理由の上位は何より値段が優勢ですか。


 これらの数字は1年前の物なので、かなりAndroid優勢になった現状だともっと
 変わってくるのかもしれませんが、カメラとかワンセグを重要視する傾向は
 そんなに変わらないでしょう。そして、いかにもハイエンドっぽいのに値段は
 ガラケースマホではみんなスマホに行くのは間違いないでしょう。


 で、結論方向ですが、この方としては「スマホをちゃんとスマホとして作らないからiPhoneとかの方が
 売れてる。国際向けに売れない。そしてそう作らないと国内でも売れない」ですか。
 うーん。そもそも未だにグローバル方向へ向いてるか怪しい国内メーカーですしね・・・。
 本気でグローバル方面へ行く気があるのか怪しいです。国内で統合が続いてるのは外への
 競争力強化という面もあるんでしょうけど単純にスリムダウンという考えもあるでしょう。
 G'zのように最初っから外向けに作ってるところもあることはありますが、
 例えば今夏モデルで「外向けに作ってる」端末が1つでもあったでしょうか。強いていえばIS11T、
 MEDIASぐらいか。とりあえずグローバル云々ってのはちょっと置いておきましょう。
 メーカの真意が良く分からないので。


 次に現実に立ち戻ってみるとスマホが乱立したココ1年は905世代(2年縛り導入・奨励金カット導入)以降
 久しぶりに売上回復基調で、スマホ自体の売上も相当伸びています。ドコモ・auの売上上位はスマホばっかり。
 売れてない、というのは「iPhone1機種に対して売れていない」というだけですね。
 ここで最初の話にまた戻ってしまうのですが、「iPhoneが売れるのは操作性・機能性で他機種より優れているからだ」
 ・・・ふむ。確かにIS03/04のような第一世代ガラスマと比べると明らかに良いですし、
 「操作性」は購入動機の上位ですので確かにありそうな気がします。ただ、内蔵ストレージ云々は
 どうかなぁ、ガジェットマニアでもなきゃ入れるアプリなんてせいぜい20-30個程度で、
 これでカツカツっていうのはちょっと。


 操作性に関して言うと、GalaxySとiPhone/touchを使ってる・使ってた私からするとむしろ
 GalaxySが一番好きな操作性でして(Android固有操作含み評価)、iPhoneがぶっちぎりで売れ続けるほど
 差があるようには思えません。
 結局のところ「端末実質0円」「4410円のパケット定額」「先行メリット」「ブランド」が強いというのが
 実情でしょう。操作性・機能性を一定レベル満たせば効いてくるのは最重要ポイント「価格」なわけで。
 多少の誤差は無視されちゃうのでしょう。


 それでは大体方向性は見えたでしょうか。
 私の結論から言うと、別段メーカーとしての方向性は間違っておらず(※1)、iPhoneがぶっちぎりで
 安く買えて安く使えてしまうことが最大の理由。
 というのが私の結論です。
 最初っからスタート位置が違うため、勝負になっていないのです。
 5万円する端末が実質0円スタート。他社は5万円する端末は実質2-3万。(この「実質」という表現は
 私は嫌いなのですが、良く携帯売り場で耳にする(客から)ので実際に意識されている数字だと思われます)
 要はメーカーが云々、ではなくキャリアの販売スタンスで差が付いてしまっている、という主張です。


 SBはiPhoneをあまりにも優遇し、他の端末はスパボを換算しても他社より高いことが目に付くようになってきました。
 この状態が続くとSB向けに端末が集まらず、SBはiPhone及びグローバル端末(HTCなど)のみ調達することに
 なるかもしれません。そこが2段階目のスタート位置かなとも思います。
 私はいわゆるガジェットマニアですので一般層の思想・思考というのがさっぱり理解できません。
 理解出来ないなら出来る方向からそれなりの結論をもってくるのが理系思考かなと思うので、
 とりあえずまとめてみました。


 ※1 間違っていない、と言い切って良いかはちょっとアレですが、別に売れてないわけではないので