Cellエンコーダ

 http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090224_42935.html
 載ってるCellはRoadRunner同様IBM製カスタム版である、PowerXCell8i。
 物自体は別段良いんですけど、


 こういった処理性能の向上により、フルHD(1080/60i)で16.7秒の映像を
 エンコードした場合では、エンコード時間が14.28秒と実時間以下まで高速化。
 なお、比較としてIntel Core 2 Duo(2.53GHz)PCとMainConcept H.264エンコーダで
 圧縮した場合は139.55秒だったという。
 こーゆー比較は好きじゃない。とてもフェアじゃない。
 TDP130WのPowerXCell8iをTDP65WなC2D(PenrynなのかConroeなのかすらハッキリしない)
 と比較するのはとてもフェアじゃない。Penrynの2.53ならノート用なら25〜35Wで動く世界だ。
 しかも4コアですらない2コアなC2D。価格的にもシステム構成で300万:10万。
 妥当な比較としては、Core i7 965XE@3.2GHz/130W/4コア/8スレッドと比較してどうか、って
 話でしょ。そうすると対価格性能比で大して変わらない〜または負けるから出せないんだろうケド。
 実際965XEはH.264エンコに関して言えばC2D 2.53GHz(E7200相当?)の2.5〜3倍程度は早いでしょうから、
 ( 参考 Anandtech: http://www.anandtech.com/bench/default.aspx?b=27 )
 14.28sec:139.55sec≒1:9.8が2.5〜3:9.8になるわけです。
 せいぜい3〜4倍ですね。
 で、システム価格差は300万:30万。
 10倍。
 ここでやっと比較に入れると思うのですが。


 ・消費電力は同等
  ※但し、外部カード提供のようなので+CPU分この製品が不利なはず。
  ※CPU負荷については全く明記されていない。
 ・価格は10倍、高額の保守費用。
  ※保守費用はシステム価格からすれば妥当だとは思いますが、汎用品で無い事による
   保守費用の上積みは当然あるでしょう。
 ・H.264エンコードの性能差は3〜4倍
 ・x86コードの流用可否
 etc,etc...
 これで「あぁ妥当な価格だね」と納得出来る人(用途)も当然ハイエンドではあるでしょうから
 この製品自体が悪いというわけでは全くありませんが、意味の無い比較はイヤだ。