Bulldozerの解説

 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20091126_331235.html
 非常に分かり易い解説乙。


 使用頻度の低い浮動小数点演算ユニットを共有化するBulldozerのアーキテクチャは、
 現在のワークロードからは納得できる。しかし、今後のスループット重視のワークロード
 では、浮動小数点演算をヘビーに使うアプリケーションが急増するはずだ。AMDIntelも、
 そうしたビジョンを掲げている。Bulldozerモジュールでの浮動小数点演算ユニットの
 共有化は、そうした流れに逆行するように見える。しかし、そうではないという。

 「時間とともに、BulldozerコアはAPU(Accelerated Processing Unit)にも使われて行く。
 APU SOC(System on a Chip)として、非常にパワフルなデータ並列エンジンをCPU上に
 備えるようになる。Bulldozerコアの)さな浮動小数点演算ユニットの機能と、
 どんどん増えて行くGPUのデータ並列の浮動小数点演算機能が、興味深い点だ」(Moore氏)。

 「BulldozerはAPUになる能力を持っている。つまり、
 ヘテロジニアスコンピューティング機能を統合できる」(Akrout氏)。

 おそらく、AMDの戦略は次のようなものだ。今後のワークロードで、増えることが予想される
 浮動小数点演算のニーズの多くは、CPUに載せるGPUのようなデータ並列型エンジンで吸収する。
 その方が効率的だからだ。CPUコア側の浮動小数点演算機能の拡張は、APU化を前提として、
 やや控え目に抑える。 Bulldozerのもう1つの重要なコンセプトはヘテロジニアス化に
 あることを考えると、アーキテクチャの選択が納得できる。

 引用長いですが私の主な疑問がここに全て要約されていたので。
 疑問とは「HPCを除けば」という言葉が現実的にOpteronっつー、利益を生む部門を
 否定することになりかねないが・・・、という点。
 結局のところ、将来的にはCPUに掛かる浮動小数点ユニットは最低限にし、特化した
 GPU寄りのベクタユニットに投げていこう、という話らしい。
 だけど、それが2011年というラインでどうなんだろう、という懸念は付きまとう。
 そこから+2年とかの機関でオンダイに出来る"妥当な処理能力を持った"、"妥当な消費電力の"
 GPU/APUユニットを開発できるのか、ということ。